浮気を隠せない人

浮気をするというのは最低なことですが、実際は自分に対して隠さなくてはならないことを増やすだけで、浮気を隠すためにビクビクとした生活を送らなくてはならないということを、私は親友の彼氏から教えてもらった気がします。親友の彼氏は私とも仲が良く、三人や私の彼氏も交えて遊んだりしていたのですが、ある日友だちが彼氏の様子が昨日からおかしいと相談してきたのです。どういうことなのかハッキリとした説明はないまま、とりあえず夜ご飯を三人で食べに行こうということになりました。

私も友達も彼氏さんも仕事でしたので、仕事終わりに店に集合することになったのですが、一番に友だちが来ていて次に私で、彼氏が来ないうちにどのようにおかしいのか、病気なのかと問いただしたところ、何かを隠しているようで、明らかに挙動不審で気持ち悪く、見たらわかるとのことでした。五分ほどして彼氏が登場したのですが、いつもは明るく登場する彼がこの日は神妙な面持ちなのです。席に座るのも嫌そうで、挨拶をしただけで目を合わせようともしません。

とりあえずご飯を食べようということになったのに、彼氏さんは食欲がないからとスープだけ頼んだのです。明らかなおかしくてそわそわしていてまさかと思い、かまをかけるつもりで暗いトーンで「話聞いたよ」と問いかけました。

友達も私の意図が分かったように彼と目を合わせません。するとさっきまでのソワソワよりもそれは明らかに動揺して「聞いたって何で?何のことを?関係ないよ」と訳の分からないことを言い出しました。「関係ないはずないよ」と乗ってきた友だちが言うと私と友達の顔を見比べながら泣きそうになり、「違うんだって」と自ら浮気をしたことを話始めたのです。元々気が弱い彼でしたが、ここまで分かりやすくなるなんてと何だか呆れてしまいました。浮気をしても隠せないだけではなく、ほんの少しの過ちで食べられないほど気を病まなくてはならない浮気なんてどうしてするのかとあきれてものが言えず、友達はそのままその彼と別れを告げました。